2020.12.14
公演予定

12/20(日)オンライン講座「日本の祭と神賑」

12月20日(日)11時からはオンライン講座
有斐斎弘道館講座「日本の祭と神賑(かみにぎわい)」

-コロナ禍に立ち現れる祭の力-

講師:森田玲(玲月流初代 篠笛奏者)

長期戦の様相を呈する新型コロナウイルスと人類との戦い。日本文化の最後の砦ともいえる「祭」も大きな影響を受けています。しかしながら、各地の祭は、娯楽的要素の高い「神賑(かみにぎわい)行事」は自粛しつつも、人々の祈りの核となる「神事」は様々な工夫を凝らしつつ斎行するという柔軟性を発揮し、コロナ禍にあって、氏子・崇敬者、神職の方々は、祭に対して積極的な姿勢をとり続けています。はからずも今年の祭は、例年以上に「祭の本質」が浮かび上がることになりそうです。

本講座では、新型コロナウイルスと対峙する各地の祭を見つめながら、未来の日本にとって不可欠な祭の本質に迫ります。

<講座内容>

今回は天神祭の地車(だんじり)の宮入り台数の増減から当時の社会情勢を紐解きたいと思います。倹約令・奨励令といった幕府・町奉行所からの触達、火災や地震、洪水などの天災、また、天災とも人災とも言える米価の高直や下直など、様々な要因で地車の数は増減します。天神祭の地車(大坂三郷天満組氏子と米市場・青物市場などの仲間・組合)は数が多く、その年の祭に地車を出すか出さないかは個々の判断に委ねられていたので「ナシかアリか」ではなく「多いか少ないか、あるいはナシか」というように「高い解像度」で当時の人々が置かれた社会情勢を捉えることができます。

江戸時代の人々が、どのような判断で神賑行事の有無を決定していたかを知ることによって、コロナ禍における祭の在り方を考えるヒントにしたいと思います。

お申し込みは弘道館HPより